指宿市の魚見岳は中学生の時代から昆虫採集に通っていた.
その古戦場を2年ぶりに訪ねてみた.
もちろんエノキにつくカイガラキジラミ属を探しに.
いくつめのエノキだっただろうか.
魚見岳頂上付近のトイレのある駐車場の端に大きなエノキがあり,少し期待して枝をたぐり寄せた.
すぐに結果が分かった.
見つかった!
ここにも.Gallの形状からクロオビカイガラキジラミであろうと推測される.
枝先をスウィープして成虫も捕獲成功.やはり,usubaiだった.
Gallと成虫
頂上付近からエノキと知林ヶ島.
今まで気づいていなかったが,魚見岳にはエノキが多い.エノキによってはキジラミが多い木と全くいない木がある,その両者は隣接しているのになぜこのようなことが起こるのだろうか.不可解である.そのためにはこのキジラミの生活史をもっと詳しく知る必要がある,自宅でも見つかっているので,飼育実験の計画を立ててみようと思う.
これで,鹿児島県本土にはほぼ全域にこのクロオビカイガラキジラミが生息していることになる.
他県の状況を調べる必要が出てきた.
隣県の熊本県と宮崎県の山地では同属別種のエノキカイガラキジラミは生息しているが,本種の確認例はない.今年中に分布域調査が出来るといいのだが.