某A市に作ったビオトープで小学生と共にモニタリング調査を行うことになった.朝は雨模様で気温も上がらず,決行することにためらいがあったが,開始時刻の9時半頃からは青空も広がり日も差してきた.
ビオトープ自体が小さいが30人以上も一緒に入った.
このビオトープの水はすぐ横を流れる用水路から水を引いているが,先月2週間ほど水路の水を吐かせる時期があり,その時は水が全くなくなり池底の土がひび割れるほどだった.このような状況でもシオカラトンボ類のヤゴやヒメゲンゴロウ,ヒメガムシなども見られ,水生生物のしぶとさに改めて感じた.
考えてみれば水田だって中干しの為に水を入れない時期もありそれでも再び水が入ればそこで確認できる.アカネトンボの類だってこれから乾いていくだろう泥の中に産卵する.水田という一年に環境が激変する場所に適応している.生物の営みを学ぶよい機会だったと思う.
初めは冷たいとか気持ち悪いといっていた子供達も最後は笑顔でヤゴやカエルを手づかみしていた.
そのビオトープにはヤナギが植えてある.このヤナギにはいろいろなムシが来てくれることを期待しているのだが,今日は樹液にキタテハが飛来していた.
樹液が出ているところをみると,何かしらの幼虫が内部に潜行しているのだろう.
別個体がジュズダマに止まり,観察会が終わって濁った池を寂しげに眺めているようにも見えた.